2013/12/20
- 校長先生からのメッセージ
クリスマスメッセージ @クリスマス聖式2013
12月の初め、朝の挨拶をするために生徒玄関へ行こうと下足ロッカーの前を通りました。あそこには馬小屋が飾ってありますね。でも、あの馬小屋が間違っていたって皆さんは知っていますか?
気付いた人はいるかな?ある日、馬小屋の前に行ってみると、赤ん坊のイエズスの人形の代わりに羊が飼い葉桶に置いてありました。馬小屋で生まれたイエズスは、馬の餌の干し草入れ、飼い葉桶に寝かせられたとされていますが、その日に飼い葉桶に羊が入っていました。きっと、誰かがいたずらで置いたのでしょう。
でも、このいたずらには深い意味があります。実は、キリスト教では、イエズスは神の子羊と呼ばれています。「へぇ~!?」と思うでしょう。もちろん、イエズスが動物だと言っているのではありません。これは、キリストがかわいい優しい子羊、襲ってこない、誰にでも信頼してついてくる子羊のような優しい神さまだと言うことです。だから、飼い葉桶に入っているのはイエズスでも羊でも、どちらでもいいわけです。もちろん、正確にはダメですよ。でも、イエズスは神の子羊です。子羊のような 優しい神様です。
皆さんがイヴマイ青春で歌う「グロリア」の最後に、神を褒め称えるために、キリストのいろいろな呼び名が連続して出てきます。"Domine Fili unigenite, Jesu Christe. Domine Deus. Agnus Dei. Filius Patris. (主なる御ひとり子イエズス・キリスト、神なる主、神の子羊、父なる神の子)" このAgnus Dei の訳は「神の子羊」なのです。
毎日曜日、教会ではミサの初めにこのグロリアを唱えます。そして、ミサの最後の方にも Agnus Dei がまた出てきます。「神の子羊、世の罪を除き給う主よ、我らを憐れみ給え」という祈りが2回唱えられます。過ちを犯した私たちは、恨みや憎しみを持たないで、寛大にゆるしてくださいと羊のような優しいキリストに願っています。
3回目に言葉が少し変わります。「神の子羊、世の罪を除き給う主よ、我らに平安を与え給え」 羊のような優しいキリストに、ここで平和をもたらすようにと願っています。まずゆるし、そして平和。そうです。ゆるしがなければ、本当の平和が絶対に来ないということです。
誰もが過ちを犯すときがあります。わざとやったわけでなくても、思わず人を傷つけるときもあります。そして自分を傷付けた人をずっと恨んだり、憎んだりするならば、平和のうちに生活できません。2学期が終わろうとしています。皆さん、どうでしたか?仲良く生活できましたか?それぞれが、よく反省しましょう。
そして、平和に満ちたクリスマス、心穏やかなクリスマスを迎えるために、子羊のような優しいキリストに倣って、お互いに許しあいましょう。皆さん、よいクリスマスとよいお正月を。