2025/03/03
- 校長先生からのメッセージ
2024年度 高校卒業式「同級生の友情は一生の宝物」
聖霊のキャンパスに吹き込んでいた北風が、春の香りを運ぶ柔らかな風となり、卒業生の門出を祝福しているかのように感じる本日、南山学園理事長を始め、父母の会カリタス、同窓会、ともの会の各会の会長をお迎えして、創立75周年を祝う年に、卒業式を執り行うことが出来ますことを心から喜び、深く感謝申し上げます。
また、ご列席の保護者の皆様、本日お嬢様の高校ご卒業、おめでとうございます。こころからお祝い申し上げます。皆様には長い間、この聖霊中学・高等学校を本当に親身になってご支援、ご協力いただき、誠にありがとうございました。改めて厚くお礼を申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。過ぎ去った3年間、あるいは6年間、数々の思い出が今、皆さんの頭の中を駆け巡っていることでしょう。
さて、私事ですが、かつて勤務した南山高校男子部で、中学1年から高校3年まで担任した学年の同窓会に招待されました。卒業から35年が経ちました。もう53歳になった彼らと再会した時、高校3年生のときとほとんど変わっていない、と感じたことが不思議でした。もちろん、白髪が増えた人も、少しお腹が出ている人もいましたが、みんな18歳のときと同じように話したり、笑ったりしました。たとえば、35年前、クラスのムードメーカーだった生徒は、53歳になっても、ムードメーカーです。言葉数が少なくて物静かだった生徒は、今でも静かで落ち着いた53歳でした。やんちゃだった生徒は53歳になっても変わらずやんちゃでした。
彼らの姿をほほえましく見ていた時、南山学園の創立者、ライネルス神父様が、1932年に男子部の生徒会が発行した機関紙に、中学・高校の友情について書いた言葉を思い出しました。"School fellowship is lasting for a lifetime; it gives us pleasure and consolation; sometimes it brings us support and even rescue." 同級生の友情は一生続きます。この友情は、私たちに喜びや慰め、支えや救いをもたらしますと。
卒業生の皆さんもそうなればいいと思います。いや、きっとそうなるに違いありません。3年、また6年間、毎日、いっしょに勉強したり、汗を流したり、苦楽をともにしてきた仲間と皆さんの友情も、きっと一生続きます。聖霊の同窓会には、はたちの会や三十路の会があります。最近、還暦を楽しむ会や、77歳の喜寿を祝っている先輩たちもいるそうです。
聖霊高校でつちかった友情をいつまでも大切にしてください。そうすれば、絶対にひとりぼっちになりません。ライネルス神父が書いたように、同級生の友情は喜びだけでなく、ときには、救いや慰めをもたらします。
今日で、みなさんは聖霊から巣立って、それぞれの道を歩みます。毎日当たり前のようにいた友人たちとは、あまり会えなくなります。再び会う日まで、この場所で得た友情を支えに頑張ってください。そしてあなたも、友人を応援してください。そして、再会した時に実感するはずです。聖霊の友人は一生の宝物だと。
では、最後に、先ほど皆さんが声高らかに歌った校歌の歌詞を借りながら、卒業生の皆さんに送る言葉、いや、私の祈りを伝えたいと思います。
聖き神なる聖霊に守られる中で、皆さんが自分にあっている「理」をこれからも極めつつ、神のみ国の花のように、永久に美しく咲き誇ることができるように切に祈って、私の式辞といたします。