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2024/11/05

  • 校長先生からのメッセージ

2024年度 創立記念式典「聖霊会の創立者」

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 乙女坂の木々が紅葉しはじめた今日、聖霊中学・高等学校は第75回の創立記念日を迎えることになりました。聖霊修道会の管区長シスター梅村をはじめ、多くの来賓の皆様と共にお祝いできますことを、心から喜び感謝申し上げます。

 体育館の入口に4人のシスターの写真が置かれていますね。生徒玄関から持ってきましたシスターピアと初代校長のシスターマルチンヒルデはよく知っています。ブルーの修道服を着ている他の2人は、聖霊修道会の創立者で最初の聖霊会のシスターです。また多くの後輩のシスターを育てたという偉大な業績を残していたので、シスターではなく、マザーと呼ばれています。ちなみに、カトリック教会で福者ともなっています。福者とは、聖人になる前の位です。

 2人とも、若いときに、皆さんとだいたい同じ年に、シスターになって、ヨーロッパではなく、外国で宣教師としてキリストの愛を広げたいという夢を持っていましたが、150年ぐらい前には、ヨーロッパから外国にシスターを派遣する女子修道会がまだありませんでした。

 しかし、聖アーノルド・ヤンセンが男子宣教修道会の神言会を創立したばかりということを知った2人は、ヤンセン神父を訪れ自分たちも外国で宣教したいという希望を語りました。女子宣教修道会を創立するのはまだ早いとヤンセン神父に言われましたが、2人はまず、神言会の修道院の台所や洗濯場などで神父と神学生たちに献身的に仕えながら、あきらめずに、8年ぐらい忍耐強くシスターになれる日を待っていました。やっと1889年に2人はヤンセン神父と共に聖霊修道会を創立して、最初の聖霊会のシスターとなりました。

 修道女の名前はマリアとヨゼファでした。結局、2人は宣教するために外国に行くことはできませんでしたが、多くのシスターたちを養成して、外国の宣教地に派遣しました。神なる聖霊に照らされ導かれながら、マザーマリアとマザーヨゼファが聖霊会のしっかりした土台を作ってくださったお陰で、シスターピアを含む5人のシスターが、1908年に日本に派遣され、今の秋田聖霊高等学校と金沢の聖霊病院をすぐ作りました。あとで名古屋でも聖霊中学・高等学校と聖霊病院を創立しました。マザーマリアとマザーヨゼファがいなかったなら、シスターピアもいなかったし、この学校も創立されませんでした。

 何といっても、マザーマリアとマザーヨゼファだけでなく聖霊会全体の美徳(特徴)は、謙虚さと忍耐、そして献身的な奉仕の精神とあたたかい心配りだと私は思っています。この同じ美徳が聖霊生の皆さんにもよく見られます。皆さんがこの美徳をさらに生かす事が出来るように私は切に願っております。

 創立75周年に当たって、この学校の土台、伝統を作り上げてくださった聖霊会のシスター、教職員、諸先輩の方々に感謝しながら、さらによい伝統のある学校、またさらに優しさと思いやりに溢れる聖霊中学・高等学校を作っていきましょう。

 最後に福者マザーマリアとマザーヨゼファのご加護がこれからも、皆さんの上にありますようにと祈って、私の式辞といたします。

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