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2023/04/07

  • 校長先生からのメッセージ

2023年度 入学式

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2023年度 聖霊中学校 200名の入学を許可します。

2023年度 聖霊高等学校 269名の入学を許可します。」

 聖霊の山々で恵みの雨が大地を潤し、若葉が瑞々しい緑をたたえ、春の訪れが感じられる本日、南山学園の理事長市瀬神父様、神言会と聖霊会両修道会の管区長のサンティアゴ神父様とシスター梅村にご列席いただき、希望に満ちた新入生の皆さんを聖霊中学・高等学校にお迎えすることができ、大変うれしく思います。

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

 保護者の皆様、今日はお嬢様のご入学、おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。中学・高校別開催となりましたが、本日、入学式を執り行うことができましたことは、本校教職員にとりましても大きな慶びです。皆さんが聖霊中学・高等学校に入学してくださったことに厚く感謝申し上げます。

 さて、新入生ガイダンスで私は聖霊中学・高等学校の教育理念「光の子として生活せよ」について話しましたが、今日の入学式では南山学園全体の 教育理念について話したいと思います。それは、「人間の尊厳のために」という理念です。この言葉は長年、南山学園の理事長であったボルト神父が太平洋戦争の終戦後、東京の焼け野原を見つめながら、悲惨な戦争を二度と繰り返さないように、「人類を尊敬し大切にするために」生きる若者を育てる必要があるという思いがこみあげ、ひらめいたそうです。「人間の尊厳のために」、すべての人々を尊敬し、大事にするように生きる若者が増えれば、戦争は起こらないでしょう。

 「人間の尊厳」は聖書の一節に基づいています。聖書の最初の1ページにある人間の創造の話に、「神様は、ご自分にかたどって人間を創造された。」という言葉があります。ようするに、すべての人間は神様に似ています。人間は神様のように大事な、神様のように尊敬すべき存在です。人間一人ひとりはかけがえのない存在です。神様からいただいた命をお互いに大切にするべきです。争うのではなく、お互いに大切にし、尊敬しながら、もっと平和な社会、もっとあたたかい社会をつくることができる生徒を育てたいという希望と理想が「人間の尊厳のために」という教育理念に込められています。

 そして、人間を尊敬することが人間の違いを認めることにもなります。違いが差別や侮辱の理由になりません。違いは悪いことではありません。私たちはみな違います。国籍、人種、宗教、肌の色、文化や考え方などが違います。誰一人同じ人はいません。お互いの違いを認め、尊敬すべきです。それぞれの人が神様からいただいた独特の特長によって世界はもっと豊かで味わい深い場所になります。

 新入生は一人ひとり違いますが、同じような不安を抱えて入学してきます。お互いを大事にしながら、声をあたたかくかけながら、尊厳をもって学校生活を過ごしながら、一日も早く皆の不安を少なくしましょう。すべての新入生が自分のかけがえのない力、才能を生かし、伸ばすことができるように違いを認め、お互いを尊敬しながら、共に輝き、生きましょう。皆さんが一人ひとりの大切さに気づき「人間の尊厳のために」毎日を過ごして、お互いに元気づけて生かしあうことができるようにと祈って私の式辞といたします。

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