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2022/12/21

  • 校長先生からのメッセージ

2022年度 クリスマス聖式

IMG_5154s.jpg「光は暗闇の中で輝いている」(ヨハネ1、5)

 『EVE,My青春!』の前に、高校1年生はピア・ガーデンでキャンドルナイトを企画しました。寒空が少しずつ暗くなり、キャンドルの光が浮かびあがり、輝くにつれて、多くの人のこころが温かくなり、喜びの声が響き渡りました。たくさんの小さな、小さな光が、温かい雰囲気を作り、集まっている生徒たちの間に広がりました。光、特にクリスマスの光には、人々を喜ばせる不思議な力がありますね。また、人々を安心させる、元気づける力もあります。クリスマスのイルミネーションによって私たちの間の絆がさらに深まったと私は感じました。

 光と言えば、南山学園理事長市瀬神父様は、ヨハネ福音書の最初に語られている光についてクリスマス・メッセージの中で指摘なさいました。

 「光は暗闇の中で輝いている。」そのあとにも、「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。」と書いてあります。もちろん、この光がイエス・キリストを意味しています。

 

先ほど読まれたルカ福音書の「イエスの誕生物語」と違って、ヨハネ福音書には飼い葉桶に寝ている乳飲み子やマリアとヨセフ、また羊飼いたちや天使の話が書かれていません。イエスの誕生物語の代わりにヨハネ福音書のはじまりに、次のような言葉が記されています。この箇所をわかりやすくするために、ことばをキリストにかえて読みます。

 

 「初めにキリストがあった。キリストは神と共にあった。キリストは神であった。キリストの内に命があった。命は人間を照らす光であった。キリストが肉(すなわち、人間)となって、私たちの間に住まわれた。」と書いてあります。

 理事長が指摘したように、これらの節の動詞は全部過去形ですが、不思議なことに、突然、次の節の動詞が現在形になります。

 「光は暗闇の中で輝いている。」ようするに、キリストが約2000年前に人間として生まれましたが、今も、キリストの光が輝いて、私たちを含めて、現在に生きているすべての人々を照らしているという意味です。

 最近のニュースは、ロシアとウクライナの戦争や物価上昇、終わりそうもないコロナ禍や子どもの貧困の拡大など、暗い話題が多いですが、このクリスマスの時期に、神様の光が今も私たちを照らしていますし、希望を与えてくれます。

 キャンドルナイトでの灯りが暗闇の中にいる私たちを照らして、こころをあたためたように、このクリスマスのときに、周りのすべての人々、特にいろいろな問題で困っている人々、苦しんでいる人々にキリストの希望の光をもたらしましょう。キリストの光に照らされながら、支えられながら、光の子として共に輝きましょう。

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