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2021/12/21

  • 校長先生からのメッセージ

2021年度 クリスマス聖式

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 今年も無事にクリスマス聖式の日を迎えることができました。毎年、このクリスマス聖式で皆さんから集めていただく寄付金の一部が、金沢市にある「愛児園」に送られています。聞いたことがあるでしょう。

 先月、修学旅行で高校2年生といっしょに金沢市を回ったときに、私はこの「愛児園」と聖霊修道院を訪れました。たまたま、修道院のチャペルで「愛児園」の園長にお会いできました。「愛知県の聖霊中学・高等学校からまいりました」と言ったら、園長先生はまず真っ先に「いつも寄付金を送ってくださって、ありがとうございます。」と言ってくださいました。園長先生と「愛児園」のすべての子どもたちからの感謝の気持ちを皆さんに伝えたいと思います。施設にいる子どもたちにとって皆さんからの寄付はもちろんありがたいです。家族とクリスマスのお祝いができない彼らにとって、皆さんの温かい気持ちと思いやりが、助けになっていると思います。本当にありがとうございます。

 ところで、「愛児園」には長い歴史があります。シスターピアが日本に着いた2年後、1910(明治43)年に聖霊会のシスターたちによって開設された児童養護施設が「愛児園」の始まりでした。100年以上前に、流行っていた肺の病気、結核のため多くの人々がなくなりました。結核で親がいなくなった孤児、または、金沢の聖霊病院で結核の治療を受けながら隔離されている親の子どもが、「愛児園」で保護されました。

 最近は、親を亡くした子どもよりも、親が育てられない子どもが増えているそうです。たとえば、親が育児を放棄した子どもとか、虐待を受けた子どもなどがいます。また、捨てられた赤ん坊や未婚のため母親が一人で育てられない赤ん坊も「乳児園」は預かっています。0歳から18歳までの子ども、約70人が「愛児園」と「乳児園」のグループホームなどに住んでいます。聖霊生のみなさん、どうか、この子どもたちのことを忘れないでください。聖霊会のシスターたちのお陰で「愛児園」の子どもたちと聖霊中学・高校の皆さんはつながっています。献金と祈りを通して、彼らにクリスマスの喜びを広げましょう。

 クリスマスと言えば、キリストの誕生の物語で二つの全然違うグループがいっしょになりましたね。一つのグループは、羊飼いたち。もう一つは、3人の博士たち。羊飼いは教育を受けていない貧しいイスラエル人であり、他方、博士たちは天文学者でお金もちの外国人でした。しかし、キリストの誕生を祝うために、同じ一つの場所に来て、心を一つにする一つの集まりになりました。生まれも、言葉も、階級も、育ちも、宗教や人種も違う羊飼いと博士が一つになったように、生活の違う「愛児園」の子どもたちと私たちとが一つになれるように祈りましょう。

 最後に、冬休み中、感染防止対策を守りながら、家族と共に安全で楽しい年末年始を過ごしましょう。皆さん、よいクリスマスとよいお年を!

 メリークリスマス。

(写真はマイケル先生ご自身が撮影された金沢聖霊修道院聖堂の外観です。)

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