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2016/10/01

  • 校長先生からのメッセージ

聖霊時報141号 「光の子を何にたとえるか」

 歴代の校長たちが残した文章を読むと、「光の子」についての話がたくさん登場します。これは聖霊中学校・高等学校の教育理念なので、当然のことかもしれません。その中には、たとえ話も多くあります。

 

 一つはロウソクにたとえたものです。マタイによる福音書にも書かれているように、ロウソクは升の下に置く(隠す)のではなく、皆を照らすために燭台の上に置きます。ロウソクは明るさだけではなく、温かさをも与えます。「光の子」もそのように、周りの人々を温かく見守り、照らし、明るい世界を作るのです。

 

 もう一つは桜の木です。桜の木は、春に見事に花を咲かせるために、夏の間に葉を伸ばし栄養を蓄え、冬につぼみを膨らませます。その桜の木のように、「光の子」は世の中をよりよくするために、時間をかけて自分の才能を磨き、育てるのです。

 

 そして、私の一番好きなたとえはタンポポです。タンポポは、花の中でそれほど目立つようなものではなく、わざわざ植えるものでもありません。実は、アメリカではタンポポは、家の芝生や庭から駆除するような雑草だと見なされています。しかし、タンポポはとても丈夫な花なので、踏まれても時間が経つとまたまっすぐ立ち直ります。また、広い野原にたくさんのタンポポが咲くと、私たちの目を楽しませます。このタンポポのように、「光の子」は、目立たずありふれた存在かも知れませんが、踏まれてもまた立ちあがり、周りの人々を喜ばせる存在となるのです。

 

 タンポポは花が終わると、真っ白な綿毛で種を飛ばします。その白い綿毛は、あちらこちらに飛んでゆき、新たな場所で根づき成長します。今は美しい花を咲かせている「光の子」も、聖霊中学校・高等学校から巣立つときには、新しい環境でまた花を咲かせ、人々を明るく温かく照らしてほしいと思っています。ちょうど、校歌の歌詞の一節のように。 「永久に咲き誇らなん 御国の花と」

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