聖霊中学・高等学校
校長先生からのメッセージ
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聖霊時報133号 巻頭言 「草のように、操の木のように」

 聖霊中学・高等学校の校歌が初めて歌われたのは一九四五年一月八日第三学期の始業式、秋田聖霊高等女学校でのことでした。普通の校歌と違って三部合唱に作曲されたこの美しい校歌は、戦争末期に苦しい毎日を送っていた生徒たちを大いに元気づけたそうです。作曲者は、「浜辺の歌」でよく知られている秋田県出身の成田為三氏、また作詞者は、万葉集や古今集についての著書で評価された国文学者・三条西公正(さんじょうにしきんおさ)氏でした。

 

 

 

 もっとも注目すべき歌詞は最初の一行、「少女ぐさ操も高く」です。まず、「少女ぐさ」は「民(たみ)草(ぐさ)」に由来すると思われます。国民と少女が草にたとえられ、野原の草のように、冬の寒さにも夏の暑さにも耐えながら、たくましく伸びて広がり、成長していくという願いが込められています。

 

 次は「操」の意味です。女子校の校歌なので、おとめの「貞操」だと考えがちでしょう。辞書を引くと、確かに「貞操」の意味はあります。しかし「志操」や「節操」という意味もあります。つまり「自分の意志や主張を貫き、困難や誘惑に負けず、志を固めて常に変えない」という力強い解釈もできるのです。

 

 

 ちなみに「操の木」という名前の木があります。この木はアカネ科の常緑低木ですが、どこに生えていても葉が青々として色が変わらないところから、「操の木」と名づけられました。「みさお」の語源説の一つには「真青(まさお)」があり、「深青」の意味があります。濃い紺色は他の色に染められない、常に変わらない色です。この色のように、まわりに左右されない、自立心の強い女性へと育ってほしいという願いが、やはり、そこにはあるのではないでしょうか。

 

 秋田聖霊と校歌を同じくする聖霊中学・高等学校のおとめたちが、野原の「草」と同じように試練や困難に負けず、大地に根を張り、広く大きく成長できること、またいつでも青々としている「操の木」と同じように志を固く守り、深い青と同じようにまわりに左右されず、自立した女性になれることを願って、校歌を歌い続けていきましょう。