聖霊中学・高等学校
校長先生からのメッセージ
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2014年度 入学式 学校長式辞 One child, one teacher

聖霊の山々は、先日の風にも雨にも耐えた満開の桜と共に、色鮮やかな山ツツジが、小さいながらも美しい姿で咲いています。3月に鳴きはじめた鶯の鳴き声はぎこちないものでしたが、今ではすっかり上達し、今日の皆さんの入学を迎えてくれています

 

南山大学副学長をはじめ、大勢の来賓をお迎えして、ここに聖霊中学・高等学校の入学式を行うことが出来ますことを心から喜び、感謝申し上げます。ご列席の保護者の皆様、心からお祝い申し上げます。今日はお嬢様のご入学おめでとうございます。新入生の皆さんは3月にそれぞれの小学校あるいは中学校を無事に卒業して、そしてまた、今日めでたく聖霊中学・高等学校に入学することができました。新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

 

さて、私の母国語である英語で話をさせてください。新中学1年生もわかるかも知れません。"One child, one teacher, one book and one pen can change the world."  1人の子ども、1人の先生、1冊の本と1本のペンが世界を変えるという意味の文です。これは16歳のマララ・ユスフザイさんという少女が去年の7月に国連でおこなったスピーチの一部です。

 

マララさんは2012年、学校からスクールバスで下校する途中、女子の教育に反対している武装グループに撃たれて、生死の境をさまよいました。彼女が撃たれたのは学校に通っていたからでした。世界には、学校に女性が通うことを認めない人々がいるのです。マララさんのこの事件は世界中で報道されケガが治ってからもマララさんは女子教育を推進するシンボルとして様々な場面で注目されています。

 

しかし、ペンと本だけでは世界は変わりません。それを一人の子どもがちゃんと使うことができて、そして一人の先生が教科書を教えることで、つまり学校で行われる教育によって、世界を変えることができると、マララさんは伝えています。私は、もう少し丁寧にこのことを考えたいと思います。一人の子どもが、本とペン、そして先生を与えられて、勉強したとしましょう。これで本当に世界は変わるでしょうか。世界から戦争や飢餓や差別が無くなるでしょうか。本とペン、先生だけでは、変わりません。もしそれだけならば、ただ、その子が賢くなるだけです。世界は何も変わりません。世界が変わるためには、何かが足りません。それは何でしょうか。それは、賢くなった子どもが「自分の力を使おう!」と思うことです。賢くなった子どもが、そう思わなければ、世界は変わらないのです。

 

貧しくて学校に通えない子どもたちと比べて、皆さんは本当に恵まれた人生を歩んでいます。中学校、高等学校で勉強できるチャンスを無駄にしてはいけません。教育を受けるチャンスをちゃんと使って、自分と世界を変えてほしいです。これから3年間、6年間の学校生活で、皆さんの知識はもっと豊かになり、様々な行事で人間的に成長していきます。自分を変えるため、また世界を変えるために、学んだことをちゃんと使ってください。

 

大きな志と希望を持って、自分の持っている才能を磨いてください。そしてマララさんのようにその磨かれた力で、社会を、さらには世界を変えていけるような、広い視野と強い実行力を持ってください。聖霊での3年間、6年間が、実り豊かなものとなることを願って、私の式辞といたします。(2014.4.8.)